米軍嘉手納空軍基地のリサイクル事情
  先日米軍の嘉手納空軍基地にあるリサイクルセンターへ潜入できたので今回は嘉手納基地レポートを掲載します。
 
  嘉手納空軍基地の第一ゲート前に着くとすでに、担当官が待っていてくれた。イカツイ迷彩色の軍服姿ではあるがなかなか人の良さそな白人だ。
ゲートの横にある窓口で手続きを行う。車で入るので、免許所や車検証さらには任意保険まで確認される。用心深い事だ。「お前らが基地の外に出る時は、誰もチェックもしないし、これまでにも何度か基地の外で交通事故を起しても任意保険にも加入してないもんだから、ろくな保証もしないで基地の中に逃げ込んでいたくせに。沖縄の人間が基地の中に入る時は、いろいろとチェックされてしまう、やっぱ米軍は、沖縄人よりも米国人を守るためのものなのだ、日米地位協定なんてやっぱり不公平だ。」なんて考えているうちに、手続きは終わってしまった。
 
   中は広い。ゆったりと取られた芝生の庭。アメリカだぜ!!滑走路が遠くに見える。広々とした道路を進で行く、信号を2つ程通り過ぎたところで左にはいると、原野を切り開いたばかりの広い敷地の中にリサイクルセンターの建設場所があった。


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 先ずは、基地内の要所要所に設置する予定のリサイクルボックスをを見せてくれた。これは長さが3m程有り、真ん中に車輪がついていて、トラックで引っ張るようになっていた。美しいデザインというわけでもないが、なかなか実用的な感じがした。各人がそれぞれ分別した資源をこのボックスの中にほうり込むシステムだ。分別排出がキーポイントになるてめ、どうしても、軍人やその家族の理解と協力が必要になる。そこで、リサイクルセンターでは啓発活動も今後力を入れて行く予定らしい。


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これまでは、アルミ・鉄・上質紙だけを分別して、民間のリサイクル業者に売り渡していたが、これからは、ダンボール・新聞紙・ガラスビン等もリサイクルして行く予定であり、そのために、今回、分別工場の建設を急いでいた。


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紙を処理する機械ベーラーは即に稼動していた。ダンボールをプレスしているところだった。(この機械は、沖縄の民間で使われているものの半分くらいのものだ)そして大型のシュレッダーが2台すえられていた。機密保護のためコンピュータ用紙はすべてシュレッダーで処理をするそうだ。
その外新聞紙と雑誌等がそれぞれ別々の大型コンテナーに入れられてあった。


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担当の兵士が指差してくれたのが、ビンの入れられたコンテナーだった。中を見ると、様々な種類のビンが入っている。日本では、なかなか見かけない珍しい瓶もある。色別に分けているのでもなく、ゴッツイ蓋までついているのも一杯ある。これではどう処理するのか、先ほどの担当者に聞いてみた。すると担当者は良くぞ聞いてくれたとでもいいたそうにニコニコしながら少し自慢げに答えてくれた。これが今回の目玉の空き瓶用のクラッシャーだ。ここでは、これらのものは全部ズタズタニ砕いて細かな砂状にするそうだ。今からその機械を見せてあげる。といって彼は歩き出した。切り開き整地を済ませたばかりの大な敷地案内された。地面はまだ舗装されてなく所々水溜まりもあるが、瓶のクラッシャーや木材のチッパーなどがおかれ軍服姿の兵士達が作業をしていた。説明による瓶はこのクラッシャーで粉々にして、基地内の建設資材として利用するとの事だった。資材としての耐久性や安全性などについて質問したところ。担当者の上官らしき人物が表れて答えてくれた。即にテスト済みで安全性は確認済みだ、希望するならデータを見せて上げようといってくれた。


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次に見せてもらったのが、木材等を粉々にするチッパーだ。あんなに大きなチッパー初めてだ。今後はこの敷地を整地しこれらの機械を設置して行くといっていた。
何故米軍がこの様なことをやるのかという、ちょと意地悪な質問に対し担当者は、「世界中にある基地で現在リサイクルに取り込んでいる。特に沖縄は小さな島であり、リサイクルセンターの建設を急ぐ必要がある。」と答えてくれた。ちなみに廃棄物の量を50%削減する事が目標らしい。

  リサイクルも大いにやってもらいたいが、PCBやその他有害物質の処理の方も気になってしょうがないのだが、なかなか実態が分らない分苛立ちが募るばかりだ。

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