グリーン購入

誰でも今日から始められる「グリーン購入」でリサイクルの輪を活性化


 環境に配慮した消費者行動「グリーン購入」についてのフォーラムが、那覇市内のホテルで1997年11月14日に行われました。その内容を皆さんに紹介しましょう。

〜数ある中から一つの物を選ぶ行動が、世の中を変えて行く〜
 フォーラムの基調講演は、「グリーン購入とは何か・グリーンライフへの招待」をテーマに、グリーン購入ネットワーク事務局の佐藤博之さんを講師に迎えて行われました。
 グリーン購入とは、商品やサービスを購入する際に必要性をよく考えて、品質や価格だけでなく、環境への負担ができるだけ少ないものを優先的に購入することです。
 具体的な例をあげると、消費者は家電、衣類、食品、生活雑貨、自家用車などを買うときにグリーン購入を実践することができます。企業なら原料や部品、事 務用品、OA機器ユニフォームを購入するときに。又、行政は事務用品や書類用の紙類、OA機器、公用車などを購入するときに実践できます。
 これまでは、環境にやさしいものを作ったり店頭に置いても「売れ残る」という声が生産・販売の側からありました。一方、消費者からは、そのような商品を 買おうと思っても「売っていない」との声があり、「ニワトリと卵」の議論状態でした。しかし、グリーン購入の拡大は商品が「売れる」状況を作りだし、売れ れば供給する側はさらにいいものをと努力します。グリーン購入には「資源採取から廃棄までの製品ライフサイクルにおける環境の負荷を考慮する」「環境保全 に積極的な事業者により製造され、販売される製品を購入する」「製品や製造・販売者に関する環境情報を積極的に入手・活用して購入する」という3つの基本 原則があります。特に「製品ライフサイクルの考慮」については、資源やエネルギーの消費が少ないこと、長期間の使用ができること、再使用が可能であること などといった、具体的な項目があげられています。
 趣旨に賛同してグリーン購入ネットワークに加入している企業・行政・消費団体などはすでに1000を超えます。そこで、事務局では購入の際の目安となる ガイドラインを提示しています。例えばOA紙や印刷用紙なら「古紙を多く配合している」「白色度が低い」などです。さらに、環境データブックも発行してい ます。パソコンや冷蔵庫、事務用品などの購入にあたって各メーカーの商品を環境面から比較して選べるよう、情報を冊子にまとめたものです。
 出口、つまりリサイクルには熱心な人が多いけれど、入り口の購入段階での行動を考える人がもっと増えてほしいと訴える佐藤さん。最後に、「政治を変える のは一人ひとりの一票です。同じように、あるものを買うとき、多くの中から一つを選ぶのは、その商品に一票を投じることになります。グリーン購入の積み重 ねがマーケットを変え、企業を動かし、そして世の中を変革するのです」と、講演を締めくくりました。


〜処理法だけでなく商品を買うときにできる行動の可能性に気付こう〜
 事例報告は「グリーン購入から見えてきたこと・先進自治体の経験」と題して、滋賀県出納局管理課の北川憲司さんから行われました。
 参加者全員に配ったお手製の資料冊子を指して、北川さんはまず言いました。「この冊子は、白色度70%・古紙混入率100%・酸素漂白の中性コピー用紙 を使用しています。高度のコピー機を使うという最も過酷な条件下で作業したにもかかわらず、紙詰まりのトラブルはありませんでした。これは、古紙の混入率 が高くなったため、企業の品質管理がより厳しくなったからです」と再生紙は品質が落ちるので使えないという認識が、もはや思い込みでしかない段階にきてい ることを実証しました。
 さて、北川さんは滋賀県の行政機関で必要となる、あらゆるものを購入する課に携わっています。最初に職員を集めてグリーン購入の説明をしたときには、反 対の声が出るのではと心配したが、「環境問題はゴミ関連のセクションがやることだと思っていたので、自分の身の周りでは何をしていいのか分からなくて行動 できなかった」という人の多い実情が判明。購入サイドでできる行動の提案に、出席者は「私たちにもできることがあるんだ」と積極的な姿勢を示したそうで す。こうして職員の意識改革から取り組んだ北川さんの行動力が実を結び、地域最大の事業体である行政がグリーン購入を開始し、ボールペンやコピー用紙、ト イレットペーパといった消耗品から、ユニフォーム、公用車まであらゆるものを購入する際に、環境への負担が少ない物を優先購入するようになりました。
 これには、メーカーも変わらざる終えません。北川さんは、従来から取引のある会社に出向き、環境に配慮した製品を提案しました。「もうけは以前と変わら ないのに、環境にやさしいものが優先して購入されることで、自分も環境保護に繋がる行動ができるとわかり、商売が面白くて仕方ない」とあるメーカーの担当 者は答えたそうです。
 沖縄でのグリーン購入の広がり、定着の可能性については、北川さんはトイレットペーパーを例にあげて説明しました。
 「沖縄県庁のトイレットペーパーは県内古紙100%使用の再生紙です。一つのいわば閉じられた島の中で、県内古紙100%使用を実行しているのはすごい ことです。本土の自治体でも、実現できていないところが多いんですよ。トイレットペーパーを見れば、家庭、自治体を問わず、そこのやる気とクオリティーが 評価できます」

 沖縄でのグリーン購入の動きが、これから始まるという感じのするフォーラムでした。

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