ごみの捨て場がない那覇市
なぜ、ごみを減量しなければならないのか。その理由は「捨てる場所がない」ということが大きな要因です。
那覇市のごみは、南風原町新川にある焼却炉と最終処分場に運ばれています。最終処分場とは、簡単に言うとごみを埋める場所。平成5年に約20億円をかけて建設されましたが、わずか7年の間にほぼ満杯状態になってしまい、あと2、3年しかもちません。さらに、南風原町との約束で使用期限は平成14年まで。そのあと那覇市はどこでごみを処理すればいいのでしょう。
能力が低下している焼却炉
那覇市内で1日に出る燃やすごみは約300トン、燃やすごみは焼却して量を減らし、最終処分場へ運ばれます。しかし、現在の焼却炉は老朽化して焼却能力が低下しており、1日に220トン程しか燃やせない状況にあります。
処理能力を超えた残る80トンのうち、40トンは浦添市で焼却してもらい、どうしても焼却できない残り約40トンは、そのまま南風原町にある最終処分場に埋められています。那覇市と南風原町との協定では、燃やすごみは「焼却してから処分場に埋める」ことになっており、この行為は明らかに協定違反。那覇市はこの状況を何としてでも改善しなくてはならないのです。
周辺住民は我慢の限界
処分場にまつわる問題がすでに起こっています。具体的には、ハエの大量発生や悪臭、ごみの飛散などです。また、処分場から汚水が流れ出す事故も何度かあり、南風原町の住民に多大な迷惑をかけているのです。それは、那覇市内のごみから発生している問題ですので、那覇市民と那覇市内で事業を営む人、つまり那覇市でごみを出している人々が加害者です。
1人がレモン一個分減量で1億円節約
ごみ問題を解決に向かわせるために各自でできることが、自分の出すごみの減量です。市民1人1人が毎日100g(約レモン1個分)のごみを減らすことで、年間約1億円のごみ処理費用も減らすことができます。処理費に税金が使われている事を考えても、市民が積極的に取り組んでいかなければならない課題です。
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