Okinawa Citizen's Recycling Movement

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沖縄リサイクル運動市民の会


 2002年までのプロジェクト 

 事業系生ごみの現状を調査

  くいまーるプロジェクトを開始し、まず初めに行なったのが、那覇市内の事業系生ごみの現状調査でした。
 生ごみ調査を行なうために「ごみ減量ネットワーク なは」を立ち上げ、まずは飲食店を中心に、電話で生ごみの処理状況を取材。その後、了解が得られた事業所での面談取材を行い、これまでにリサーチした業者は約100件、その結果を分析しました。

 大まかにみても、養豚業者への飼料としての回収やその他の資源化に対応している業者は少なく、ほとんどが焼却処理にまわしているというのが現状のようです。

 これらの結果をもとに、生ごみ資源化に向けてどのようなシステムの構築が望ましいのか、そのシステムにより多くの事業所が参加してもらうにはどうすればよいのかを検討して行きたいと思っています。


栄町商店街で生ごみ現況調査を実施!

商店街で調査開始

 2001年6月に栄町商店街で生ごみの調査を行いました。

 調査は「ごみ減量ネットワークなは」に加え、琉球大学教育学部の自然環境教育コースと理科教育専修の学生16人が参加しました。

 この調査は、同商店会で出る生ごみの量と組成を調べ、資源化の可能性を探ることが目的です。以前に同商店会から、「生ごみリサイクル用の大型処理機の設置を考えている」と相談を受け、ではどのくらいの生ごみが一日に排出されるかを調べてみようと持ちかけました。

 商店会を通して今回の調査には30店舗が参加。生鮮食品販売の多い市場では肉や魚などの生ごみが多く、野菜くずや惣菜の売れ残りなども含め総重量174kgを回収しました。

調査結果を検討

 この調査での重量と組成をもとに栄町商店街で生ごみのリサイクルをどのように取り組んで行くか、検討して行きます。

 参加した学生たちは、「実際にごみと触れ合ってから初めてごみ問題と向き合えると思った」「たびたび回収しているのか、店の人たちの認識に驚いた」「間口の小さい店でこれだけの量だから、大型店では想像もできないくらいの量が出るのではないかと思った」など、実感を語りました。

                調査の様子   

 

「くいまーるプロジェクト」がモデル事業としてスタート!

食品リサイクル先進モデル構築事業

 平成14年度から「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)」が施工され、スーパーや食品工場から排出される食品廃棄物の発生抑制、再生利用及び減量化などへの取り組みが求められることになりました。

 一方、財団法人食品産業センターでは、「食品リサイクル先進モデル地域・グループ構築事業」といって、 地域や企業グループの模範となり得るリサイクルシステムを企画し、提案をしていく、事業を行なっています。そこで、この事業に応募したところ、見事、受託をすることができました。

 平成14年度は、モデル事業として豚を2頭肥育しながら「くいまーるプロジェクト」の第1章ともいうべき取り組みを行いました。

 事前調査として、商店街、飲食店、スーパーの3種の事業所の排出状況およびヒアリングを行いました。商店街では、30の商店会の排出量を調査した結果,1店舗につき、1日平均5.8kgでした。飲食店でも小規模な店舗が多く、豚の飼料に適さない異物混入や種類ごとの分別をする人手や、保管するスペースがないなどの現状から、ターゲットをスーパーや比較的規模の大きな事業所に絞り込むことにしました。

16事業所で生ゴミ回収スタート

 幸い、食品リサイクル法を意識している店舗が多く、生ごみの回収にも理解を示してくれました。結果、16事業所の参加を得て、生ごみの回収がスタートしました。

 1日に回収する生ごみの量は約2トン。回収業者のトラックが日曜日を除く毎日、専用バケツを交換しながら生ごみを回収します。初期の頃は、ラップやしょう油などの小さな袋が混入されていることが多く、回収スタッフがひとつひとつ異物を取り除く作業が大変でした。異物が多く混入している事業所には通知を出したり、直接私たちが出向くなど改善に努めました。

 現在、回収費用は1kgあたり15円です。ただ、今後の参加事業所の拡大に向けて、原価計算による適切な回収料金を設定した料金体系とサービスツールの検討を行いたいと考えています。

  また、回収容器の検討や排出基準の作成、関係者への啓発事業も課題です。

 回収した生ごみの一部は、異物が混入されていないかのチェックと水切り後、飼料化装置に投入され加熱かくはんし、豚に給与します。この飼料を栄養分析したところ、市販の配合飼料と比較して脂肪分が高いことが分かりました。

 今後の課題として、技術の向上をはかりながら、飼料化装置の開発や研究などを行い、栄養面も考慮した安全で食いつきの良い飼料作りをめざしたいと考えています。

 豚は試験的に2頭をオガコ養豚にで肥育しました。30kgの子豚を購入後4ヶ月肥育し、108kgで出荷しました。肉質の評価としては生肉の色などは配合飼料の豚と比較しても遜色はない、格付けは「並」でした。ただ、肉が硬いという特徴がみられ、次年度の課題としました。

残りの生ゴミは堆肥化、試食会も開催

 残りの生ごみは堆肥化されます。水切り槽で保管後発酵槽に移されます。出来上がった堆肥は有機栽培をしている農家の協力を得て畑でサラダほうれん草を栽培しました。スーパーでお試し価格として販売したところ、売れ行き好調でした。また、排出事業所のひとつである関連スーパーの駐車場を借りて堆肥の無料配布も行いました。

 今回の豚と野菜はこのプロジェクトに参加いただいた事業所の担当者、流通業者、飲食店関係者、行政職員、マスコミ、市民団体関係者、また、消費者への啓発活動と豚肉販売ルートを確保するための「くわっちー会員」(沖縄の方言でいただくの意)を募り、多くの方を試食会に招待し、みんなで多種類の料理を試食しました。

 今後もこのような試食会や講演会などを行ないながら店頭での販売にむけた豚のブランド化を図っていきたいと考えています。



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