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沖縄リサイクル運動市民の会


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 くいまーるプロジェクト 2005年-2 

報告会・試食会 in ハーバービューホテル

 2006(H18)年2月16 日、沖縄ハーバービューホテル(那覇市)羽衣の間にて、くいまーるプロジェクトの報告会、試食会を開催いたしました。
 沖縄総合事務局、沖縄県農林水産部、那覇市環境課、学識経験者、環境NPOなどから多数のご参加を頂き、これまでのプロジェクトの経過や事業組合設立の報告を行い、また(財)畜産生物科学安全研究所の矢後啓司先生をお招きして、プロジェクトの可能性についてお話していただきました。
 第2部の試食会では、今年(2006年)4月よりプロジェクトに加わる運びとなった沖縄ハーバービューホテルにも協力を頂き、くいまーる豚を使用した特 製メニューを用意 して頂きました。
   


第 1部 報告会

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「くいまーるプロジェクト これまでの取り組み」古我知浩 (NPO法人 エコ・ビ ジョン沖縄)
「くいまーる事業の社会的意義と今後の可能性」 矢後啓司氏 (財団法 人畜産生物科学安全研究所)
「平成17年度都市再生モデル調査報告」 福嶋規子 (株式会社ダイ ナックス都市環境研究所)
「手作りウィンナー体験プログラム開発報告」 福岡智子 (NPO法人 エコ・ビジョン沖縄)
「沖縄ハーバービューホテルの環境への取り組み」糸数清志氏(ハーバービューホテルECO推進マネージャー)

「くいまーる事業の社会的意義と今後の可能性」
   矢後啓司先生(財団法人畜産生物科学安全研究所)
 環境的側面から見ても、生ごみの減量化 は時代の要請である。燃やして処理するという方法は、5年、10年で行き詰 まる。飼料として生かしていくべきである。
 循環システムというのは、地域を活性化するという面もある。排出業者、回収業者、養豚業者、加工・販売業者など、多くの事業者を刺激して活性化させるこ とができる。横浜の例でも、ごみ減量の取り組みから、事業者、農家、市民が協力して「はまぽーく」というブランドをつくり上げた。くいまーるプロジェクトのよいモデルにもなっている。
 畜産業の振興という観点からも、くいまーるプロジェクトには期待したい。かつて日本では神奈川の「高座豚」、鹿児島の「黒豚」という
2系統が主流だった が、昭和36年以降、外国の豚 を導入し、大量の輸入とうもろこしと大豆に頼る養豚に変わってしまった。輸入原料の価格の高騰が農家を圧迫している。横浜ではキロ15円の再生飼料をつくることで、養豚農家の生産コストを抑えている。
 家畜衛生の面からも、これまでの残飯飼料は国内、国外の豚コレラの原因となってきた。加熱し、発酵飼料を製造するくいまーるプロジェクトはこの面でもよ い取り組みである。
 今後は、他県にはない「アグー」という沖縄ならではの純粋な品種を生かした銘柄豚づくりに期待したい。
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「沖縄ハーバービューホテルの環境への取り組み」
  齊川慶一氏(沖縄ハーバービューホテル取締役総支配人) 
 ISO認証の取得を 目指したのは、沖縄に来ていただいたお客様に対し、末永く満足していただける自然環境を残していくことが一番大事なことであり、エコに取り組まなければならないと考えたからである。様々な特化型のホテルが出てくる中で、競争に勝ち残っていくにも、環境に対する取り組みをきちんとしているということでの ビジネスチャンスがきっ と生まれてくるだろう。理解してくれたお客様がいつか来てくれるだろうと期待している。
 もう一つは、那覇市が
ISO取得を目指した とき、行政が助成金を出すからホテルも取るように勧められ、いくつかのホテルが名乗りをあげたが、気がついたら我々しか残っていなくて引くに引けなかっ た、という事情もあった。今後は従業員の意識、それからお客様の意識も変わっていく。リサイクル飼料で育てた豚をメニューとして出していく取り組みもこれからしていきたい。
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 糸数清志氏(沖縄ハー バービューホテルECO推進担当マネージャー
 本ホテルがISO認証を取得した のが2004年の3月。集積所を倍以上の大きさに拡大し、分別もかなり細かくできるようにした。紙類に関しては名刺サイズ以上の紙はすべて再生してい る。空き缶は、アルミ、スチールに分け、業者に買いとってもらえるようになった。
 各部署からエコ推進委員を出してもらい、ごみの排出をチェックしている。
2ヵ月に一度、「エコニュース」を出し、生ごみの堆肥工場の見学などを実施し、従業員の環境意識を高めている。ホテル内のトイレット ペーパーや、オフィス用紙は100パーセント再生 紙。リサイクル割り箸を導入、客室のシャンプー類は個別ボトルを止め、ごみの少ないディスペンサーを設置。お客様からの苦情などは今までに一件も出ていない。4月からは、ドアノブ に下げておく「シーツ交換不用タグ」の導入も決まっている。お客様にも理解をしていだたいて、COやごみの排出量の削減を進めていきたい。
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第2部 試食会


 
 報告会の後は、参加者もお待ちかねの試食会。「くいまーる豚のリエットとカナッペ パートブリック包み」「ミミガーと島野菜のピーナッツ和え」「くい まーる豚とドライフルーツの各種ピンチョス」「ラフテー 島野菜の餡かけ」など、
洋食調理長の長嶺稔氏が腕によりをかけて作った23種類もの特製メニューが、会場にズラ リと並びました。

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長嶺稔洋食調理長のコメ ント
 
 普段、いろいろな豚肉を使用していますが、くいまーる豚の特徴は、まずとてもジューシーであるということ、肉厚で使いやすいということ。そして何より臭味がないというのが特徴でした。中身やミミガ-の処理というのは、普通はとても手間がかかるのですが、くいまーる豚は臭味がなく処理がカンタンでした。それで今回は、ミミガーを使ったデザートにもチャレンジしています。
 そして今回は特に、エコロジーということで、各部位を無駄なく使うということにも気を配っています。ですから皆さん、今日はかならず残さずに全部味わっていただきたいと思っています。
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参加者の感想(アンケートより)

・全体的に柔らかく、特にチャーシューの風味がよかった。
・柔らかい。脂がさっぱりしている。臭みはまったく感じない。
・ミミガーをデザートに使うというアイディアが面白い。
・肉まんはとても美味しかったです。大々的にPRして売れるのではないでしょうか。
・食品残さで育てることに抵抗があった。しかし今回の説明で全く無くなった。
・トレサビリティーの概念を導入して、生産者と消費者との直接取引きでの安定販売を進めて下さい。
・環境を考慮したプロジェクト、今後ますます重要になると思います。
・素晴らしい取り組みですから、県全体へ波及させてください。
・今回、ホテルとの連携という面白い取り組みに驚きました。ハーバービューホテルにとても親しみを感じて楽しかった。
・大型の飼料工場を作って配送して頂きたい。
・食育に力をいれてほしい。
・食品残さで育てた豚肉であることを積極的に売り出して欲しい。
・県内トップクラスのホテルと一緒に進めていくことで、沖縄の観光と環境のイメージアップに大変良いプロジェクトだと思う。
・県行政担当課の明確化が必要になってくると思います。

・小、中、高校での授業に、くいまーるの豚を使ってトレーサビリティーのことや料理をやってみるなどできたら、地元発信のオリジナルな食育が確立できると思います。
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2005年のプロジェクト-1

2005年のプロジェクト-2

2005年のプロジェクト-3





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